<テレビウォッチ>出るのか出ないのか――前国土交通相の衆院選不出馬表明で急浮上した、東国原英夫・宮崎県知事の国政転進問題の雲行きが、どうも怪しい。
「今のところ考えておりません」と言い続け、いったんは「出馬せず」とも報道されていたが、ここにきて「不出馬とは言っておりません」という態度だ、として微妙に報道のニュアンスが変わってきている。一連の言動から、週刊誌などで伝えられるように、衆院議員となって国政の場(東京)で活動したい気持ちがあるのは間違いないのだろう。
江上剛は「出ないなら、出ないとハッキリ言ったほうがいい。一番、人気のある知事だから、自民党は選挙のカオとして期待している部分があるのだろうけど、県民90%の支持があるといっても、あいまいな態度がきっかけで浮動票が崩れることもある。宮崎に根を下ろせばチャンスがあると思う」と語る。
なぜハッキリと言わないかについて、鳥越俊太郎は「自民、民主のどちらが勝つか様子を見ていて、自民が勝つとなったら乗ってもいいかな、と思っているのではないか。でも、それはかえって宮崎県民の不評を買う」と見る。
石丸幸人は「知事を辞めるのは考えづらい。ひっぱるだけひっぱって腹心を立候補させて、地方と国の2本立てで宮崎をどうにかしようとする、そういう作戦なのではないか」と、想像をたくましくする。
万が一出馬となった場合、「4年の任期を全うする」という、知事選時のマニフェストとの整合性をどうつけようとするのだろうか。
文
アレマ| 似顔絵 池田マコト