緒形拳「急死」が残した存在感

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   <テレビウォッチ> 俳優の緒形拳(71)が10月5日に亡くなっていたことがわかった。『とくダネ!』は突然の訃報をトップで取り上げた。

ショックですね

   番組はまず、俳優人生50年の足跡を……

   やはり真っ先に浮かぶのがNHK大河ドラマ「太閤記」(1965年)、「必殺仕掛人 梅安蟻地獄」(73年)、「砂の器」(74年)、「復讐するは我にあり」(79年)、「楢山節考」(88年)、最近では「武士の一分」が印象に残る。

   2000年11月には紫綬褒章を授賞。受賞の喜びを「自分ではコツコツと仕事をやってきたつもりですが、マスコミの話題になることもかなったので……素直にうれしいです」と控えめに語っていた。

   インタビューをしたことがあるという小倉が「僕はショックですね。緒形さんが出ると、どんな作品でも重厚になる。本当に存在感があった」と。

   出演した映画をよく見ているというニューズウイーク日本語版編集長の竹田圭吾は「単に重厚だけじゃなくて、八甲田山では出番は沢山はなかったが飄々と演技をしていたのを覚えている。最後の最後まで仕事をされ、さぁーときれいに去っていく。緒形さんにとって本望だったのでは……」とも。

   重厚と飄々を柔軟に使いこなした演技は、世代を超えて強い印象を残したことは稀有な存在だったことは間違いない。

   先週まで北海道でロケをしていた『風のガーデン』(フジテレビ系)のクランクアップ会見が9月29日あり、次のような挨拶をしていた。

「否応なく人は老いていくわけで、 病うわけで、そして否応なく死が訪れるわけで……有難うございました」

   今日、家族だけの密葬が行われ、そのあと病状のことなどが関係者から明らかにされるという。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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