「介護疲れ」で親や配偶者を殺害 「気持ち」で解決できるのか

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   <テレビウォッチ> 65歳以上のお年寄りに対する親族の虐待が、昨(2007)年1万3273件もあり、27人が亡くなっていた。死亡はすべて家庭内。高齢者虐待防止法にもとづく厚生労働省の調べでわかった。

考えてもらいたい

   内容は、暴力など身体的虐待がいちばん多く63.7%、暴言など心理的虐待38.3%、食事を与えないなど介護放棄が28%、財産処分などが25%。

   虐待を加えたのは、息子が40.6%、夫15.8%、娘15.0%で、被害者の8割が女性。死因では、殺人13件、介護放棄・致死7件、心中4件、その他3件だった。

   みのもんたは、「老老介護の現場での自殺、殺人もあるでしょう。政治的に根本からなんとかしないと」という。

   三屋裕子は、「そのために介護保険法ができたと理解しているけど、それが機能していない。介護される側も哀しいでしょうね。システムをきちんと作らないといけない」。

   みのは、「いろいろお伝えしているのは、実態をみて、考えてもらいたいと思っているからです」という。

   きのう(10月6日)の「朝ズバッ!」は、13年間介護してきた妻(82)を手にかけた夫(88)の証言を伝えていた。元気だった妻は、70歳のときバイクで乗用車にはねられ、以来意識不明のまま。

   入院していたときは毎日車で、のちには電動車椅子で通ったが、月々の支払いが20万円、事故保険金が少なくなったため、3年前在宅介護になった。自らも介護を受けながらも、食事の世話などは自分でやっていた。

   ところがこの3月、腹部の痛みから入院しないといけない、となったとき、発作的に妻の首を絞めていた。「もう90歳で達者でいられないと思って」という。結婚して63年だった。

   息子(54)は、「残った人間に負担をかけたくなかったのでしょう」という。夫は裁判で有罪判決が出たが、執行猶予中だ。

   こうした家族による殺人・心中事件は、今年すでに21件も起きている。豊かな社会などと、とてもいえないのだ。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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