日本だけの回収技術
「都市鉱山」ともいわれ、積もり積もれば「宝の山」となるE―waste。付加価値の高い製品づくりには希少金属の安定確保が欠かせない日本だが、このままE―waste を海外へ流出させておいていいのか……。
ここにきて日本でも流出するE-wasteを取り戻す動きが出てきているという。番組では、台湾で、「スラッジ」(コンピューター部品の洗浄過程で出る廃棄物)の回収に取り組む非鉄精錬メーカーの社長を紹介した。
この「スラッジ」には、微量だが金や銅、その他希少金属が含まれており回収技術を持っているのは日本だけという。
ただ、そうした動きはまだ一部。国谷キャスターは「(E―wasteを)規制すればいいのではという意見も出そうですが……」と。
番組に出演した環境資源経済専門の小島道一・アジア経済研究所主任研究員は「自由貿易体制の中で規制は難しい。日本としては、再生資源の効率化を図る回収技術の開発や希少金属の供給源の多様化を図るのが重要だ」と指摘している。
使い捨てが当たり前のようになっている日本は、意識の変革がここでも求められている。
モンブラン
*NHKクローズアップ現代(2008年9月29日放送)