<テレビウォッチ>小泉元首相が9月25日、横須賀で支持者に引退の意向を伝えた。驚いた記者たちの、「引退するというのは間違いないですか?」の問いに、無言で何度もうなづいた。なぜいま?
そこで、言葉の羅列になった。
「ついに小泉劇場に幕ですか。彼のような役者を失うのは残念」(山崎拓)
「ああやっぱりやめたねという感じ。彼の美学だと思います」(加藤紘一)
「初耳です。びっくりしました。やるべきことはやったということ」(細田幹事長)
「へーえ、あそう、純ちゃんらしいね。立派じゃないですか」(石原都知事)
「ぽんと直感的に決断するのはあるなあと。権力への執着がないんでしょう」(猪瀬副知事)
「びっくりしました、構造改革で一緒に仕事ができたことを誇りに思っている」(安倍元首相)
「影響力はバッジには関係ない。カリスマですから。賞味期限の切れた政党の建て直しはできないのをやった方。これは何かの始まりです。間違いなく」(片山さつき)
「旧自民党の終わりの始まり」(保坂展人・社民副幹事長)
「敵前逃亡。正しいと思ったことが否定されるのを見てられないのか」(亀井久興・国民新党幹事長)
「総裁選の投票日、そんな話はないでしょうねといったら、いやいやと手をふっていたが、明確な否定はしなかったので、やはりかと」(中川秀直)
「陽の当たるポストにつけてきた麻生さんが、手のひらを返して構造改革を壊すんだと。脱力感、無力感が大きいんじゃないか」(政治評論家・浅川博忠)
ニューヨークの麻生首相。「(引退は)前からいっておられたんじゃないの? 進次郎さんは、ワシントンDCに長いことおられて、有能な方ですよ。お父さんと違って普通の人。横須賀に戻ったでしょ。そうかなと思ってた」
ここからは、スタジオ。赤江珠緒が「なぜ今なのか」と聞く。
「誰にもわかりません。なぜ? と話題になるだけで、存在感がいかに大きかったか。小泉さんがやめたから落選だと思う人は、もともと出なければいい」(石破農水相)
「深読みすると間違う。アーチストみたいな独特の美学があるから」(山本一太)
「小池さんが敗れた。地方にお金まわってません。郵政民営化はどうなってるか。それにまた世襲ですか。いやですね。政治がよどみます」(原口一博)
「選挙が近いというのがある。また、神奈川の海沿いの人間は淡泊。地元の人間にはわかる。花火大会は終わったなと」(評論家・伊藤惇夫)
「変人の美学。変人の退きぎわ。65歳をめどといってた。総裁選で麻生さんが選ばれたあと、小池さんをぽんとたたいて真っ先に出ていった。それが辞めようと決めた瞬間だったでしょうね」(三反園訓・テレ朝コメンテーター)
大谷昭宏が「美学というなら、後継者が息子というのは?」ときいた。
石破農水相は、「進次郎さんというのは、若いですがきちんとした知識と判断力とお父さんにないものをもった立派な人。世襲ということには、何らかの制限があってもいい」という。
原口議員も、「同じ選挙区だったら、政治資金の継承ができないとかね」と。
村田晃嗣が、「進次郎さんは国際派だし外交から経済まで通じていて、民主党がリクルートしてもおかしくない。ただ、小泉家はこれで4代なんですね。日本で4家くらいしかない」
結局は有権者がどう見るか。