AIG救済の理由 リーマンとの違い

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   <テレビウォッチ>米連邦準備制度理事会(FRB)が、経営危機に直面していた世界最大手の米保険会社『AIG』を救済するため約9兆円の緊急融資を決めた。

分からないですネ~

   「分からないですネ~。リーマン・ブラザーズは助けない、AIGは助ける」

   一昨日(9月16日)の『朝ズバッ!』で、リーマン・ブラザーズの切り捨てた米政府を褒めていた司会のみのが、今朝は盛んに首をかしげた。

   元宮城県知事の浅野史郎が、この疑問に応え、「影響の大きさですよ」と次のように解説した。

   「AIGは、サブ・プライムローン関連で経営難に陥っている金融機関への『保険』を引き受けている最後の砦。このAIG が倒産したら全世界的な大恐慌になる。その違いですよ」

   この『保険』とは、AIGが各金融機関と契約しているクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)。投資家が購入した金融商品が債務不履行になった場合に、元本を保証する金派生商品の一つ。

   AIGは、サブ・プライム関連の証券化商品の『保険』として力を入れ、CDS市場の大手になっている。

   そのAIGが破たんした場合は全世界の金融機関に致命的な打撃を与える恐れがあった。「大きすぎて、つぶせない」典型的ケースといえる。

   一方、証券会社であるリーマン・ブラザーズの影響は限定的と見たのだろう。大手4社の1つだった山一証券廃業(1997年)の影響が一時的で、とっくに過去のものとなったしまった例を見てもわかる。

   ただし、AIGの経営危機は、一時的に回避されたということで、経営安泰ということではない。その辺の事情を再び浅野が説明した。

   「FRBの貸し出しですから、2年以内に返済しなければいけない。2年間で、ショックが大きくならないように整理しなさいということで貸している。向こうの新聞は『安楽死』と言っていましたよ……」

   AIGは、日本でもアリコジャパンやAIGスター生命、AIGエジソン生命のほか、AIU保険、アメリカンホーム保険などの損保を展開。生保3社の保有契約件数は1000万件を超える。

   みのが「『アリコ』。コマーシャルでやたら踊ってましたね~」というように、ここ1、2年連日のようにテレビでCMを流し、電話による勧誘もものすごかった。

   この勧誘攻勢で保険契約した人は、しばらくAIGの動向から目が離せない。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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