「分からない、では繰り返す」
納得できない男性教師は、大学時代に学んだ教育学部の教授を訪ね、そこで意外なことを聞かされた。県教委の元幹部だったその教授は、A4の紙1枚に卒業生14人の名前を書いたリストを県教委に送ったというのである。
この教授は報道陣に「試験の結果を早く知るために送ったので、口利きはしていない」と話しているが、不思議なことに14人中11人が合格していた。
「根が深いですね。どうすればいいのでしょう」。国谷キャスターのこの疑問に、番組に生出演した法政大学の尾木直樹教授は次のように指摘する。
「口利きの構造が分からないと言っているが、それを分からないままではまた繰り返す。20人の改ざんの背景、構造をちゃんと分析しないといけない」
県教委事務局は教育行政改革プロジェクト・チームを立ち上げたが、とても県教委だけで解決できる問題ではなさそう。まして事務局トップの教育長に疑惑が出てきた中では……。
モンブラン
* NHKクローズアップ現代(2008年9月8日放送)