<テレビウォッチ>大相撲の大麻問題が決着した。きのう(9月8日)の日本相撲協会の理事会が出した結論--露鵬、白露山の両力士は解雇。北の湖理事長は辞任、大嶽親方は降格、新しい理事長には、武蔵川親方(元横綱三重ノ海)、北の湖は理事で残った。
北の湖親方は、「自分から辞任いたしました。当然と思ってます。白露山の師匠ですから」と述べ、理事長としては「指導が至らなかったと反省しております」と話した。これまでより口調も軽い。
あらためて、今回の問題は何だったのか。スパモニは、フロアの真ん中でトークを展開。再発防止検討委員会のやくみつる、露鵬の弁護士塩谷安男、スポーツ評論家の二宮清純。問題は2つ、まずは大麻。それと協会そのもの。
九重理事はきのう、「検出された大麻は露鵬が基準値の5倍、白露山が10倍」と発表した。また2力士について今朝の各紙は、「6月のロス巡業で大麻を吸った」などと伝えていた。
これについて塩谷弁護士は、「(ロスの件は)聞いてない。事実ではないと思う」という。露鵬は納得しておらず、一方で陽性反応は動かない。「唯一矛盾しないのが、副流煙だ」と。
若一光司が、「検出された量からいって、副流煙はありえないでしょう」
「専門家によると、副流煙でも基準値を超えることはあるという」(塩谷)
小木逸平が「ではどこで?」
塩谷弁護士は「考えられるのは海外。直近ではロスだけなので、ロスのバーへは何回もいった、そのためではと、推測している」。また「相撲取りは代謝が悪い。さらに肝機能が悪いと長く残ることはあるという」とも。
この問題では、協会も関係者もマスコミも肝心の質問をしていない。露鵬、白露山に「ではなぜ、高い陽性反応が出たと思うか」だ。これに答えずに「検査を信用しない」では、話にならない。他の力士に陽性はいないのだから。
同じ弁護士の大沢孝征は、「証拠の面からみると、露鵬に不利。委員会の方が常識的で、露鵬がウソをついていると判断されても仕方がないのでは」という。
塩谷弁護士はなおも、手続きなどの問題を述べたが、二宮は「はめられたと言いたいのか?」、若一も「検体が本物かどうかはDNAを調べればわかりますよ」と封じ込めた。
さて、相撲協会は今後どうなるのか。
二宮は、理事長交代について「首相と官房長官が代わっただけ。何も変わってない。表紙が変わっても中身は変わらない」と厳しい。
赤江珠緒は、「外国人力士の読み書きの修得などはすばらしいが、品格とかいうものを伝えるという点では?」
二宮は「教えてないのが問題。親方の再教育が必要。年寄株をもっただけで親方になれるが、その資格審査まで協会がやれるようになるかどうか」という。
一連の騒ぎの中で印象に残ったのは、大嶽親方(元貴闘力)の「弟子を守るのが親方の勤めでしょ」という言葉だ。ホッとさせるものがあったのだが、露鵬は結果としてこれを裏切ったことになるのだろう。親方の側も問われている。