コピペ利用で脳弱り「人間の存在価値なくなる」

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「感想文ヒナ型」へ68万通の感謝メール

   しかも、コピペは小・中学生の間でも広がり始めている。フリーライターの恩田ひさとしが『自由に使える読書感想文~児童、そして生徒のための~』というサイトを立ち上げた。

   サイトには、「太宰治の『走れメロス』を読んで」、「夏目漱石の『こころ』を読んで」など、小説や伝記など17の作品のヒナ型感想文が並んでいる。

   学校の宿題に合わせてヒナ型を選び、そのまま書き写せば学校に提出できるのだ。

   恩田によると、「夏休みを有意義に過ごしてもらいたい。読書感想文で悩む時間から解放させてやりたい」というのがサイトを立ち上げた理由らしい。

   実際、利用する子供は多く、8月20日から9月初めにかけて、子供たちからの感謝メールが68万通寄せられたという。

   番組では、このサイトに対する直接の反論はなかったが、番組に生出演した脳科学者の茂木健一郎は「脳の働きという立場からみると、コピペの利用は脳の成長という貴重な機会を失うと思う」と、次のように指摘する。

   「脳は筋トレを同じ、脳は苦しければ苦しいほど成長する、コピペは楽でしょう。楽をしたら脳は成長しない。脳が得意なのは、情報を編集して新しいことを生み出す編集力がもっとも得意。コピペに頼り、その一番得意なことをやらないと人間の存在価値がなくなる」

   そのコピペが子供たちの間で広がりつつある。しかも大人、それも文章にうるさいはずのフリーライターがコピペを子供たちに奨励していることに非常に驚きを覚えた。

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2008年9月1日放送)

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