<テレビウォッチ>福田首相が突然、辞任を表明した。きのう(9月1日)の21時半という時間に緊急記者会見だ。昼間は何事もないかのように防災訓練に参加していた。反応はもう、ぼろくそだ。
「1年のうちに2度も政権を投げ出すとは信じられない。内閣改造は何だったんだ」(民主・鳩山幹事長)
「国民投げ捨て内閣」(社民・福島党首)
自民党からも「不可解。国民に対する責任をもっと重く受け止めてもらわないと」(武部・元幹事長)
スタジオに自民から笹川堯・総務会長、平沢勝栄、民主から松原仁、細野豪志・各議員。
赤江珠緒が、「予兆のようなものはあったのか?」と聞く。
きのう夜、記者団に「寂しい」といった笹川総務会長は、「総理は進むときはみんなの声を聞くが、引くときは自分1人の決断だ。ただ、ああいう時間に緊急というのはよくない」
松原仁議員は、「(総理に)なってはいけない人がなった、ということ。リーダーシップの欠如、無責任。政権交代のベルが鳴った」
評論家の伊藤惇夫が、「心構えのないまま総理になった悲劇。公明党のシナリオ通りに政局が動いているなぁと」
岩井奉信・日大教授は、「公明党の問題大きい。が、はっきり言えないものだから、会見がうやむやした感じになった」
赤江は「次に託すというが、それによって何が変わるのか」と聞いた。
岩井教授は、「昨年、選挙の顔は麻生さんといいながら、8派閥の領袖が『麻生じゃダメ』といって福田さんを選んだ。いま麻生さんだとなると、あのとき選んだ責任は、となる」
田畑正・テレビ朝日政治部長は、「福田さんは、大連立を前提に選ばれた、それがとん挫したあと、それに代わる戦略がなかったために行き詰まってしまった」と見る。
赤江が「政治の行き詰まりで辞任となると」というと、世論の代表室井佑月が、「次の人だって行き詰まるわけで、全然理由になってないよ」
森永卓郎が、「(麻生氏と)密約があったのではないか?」
笹川総務会長は、「そういうことは政治家はいいません。あなたがいってるだけ。公明党とはぎくしゃくしてません」。
「では、辞任は公明党が理由ではない?」と小木逸平。
「ありません。わたしはここで言明しておきます」と笹川総務会長。
「では、辞任をどう理解されてるのか」(赤江)
「(福田首相は)自分はレールは引いたと。あとは力のある人が押し切ってくださいと、こういう意味に理解している」
「それは無責任でしょう」と森永。
これで第1幕は終わり。次は総裁選の行方だ。