「最後は『お母さん、さよなら』でした。あの絶叫は一生忘れられない」
2008年8月16日夕、栃木県鹿沼市を襲った集中豪雨で市道が冠水し、軽乗用車が水没、運転していた女性が助けを求めたにもかかわらず届かず、死亡した。
女性は、同市内の主婦、高橋博子さん(45)。中国から帰国する一人息子を迎えにいく途中だった。
番組でその経緯を再現した。
(1)博子さんが母親に携帯電話で「助けて~」と連絡(16日午後6時18分)
(2)直後、母親が消防本部に119番通報したが出動せず(同6時19分)
(3)博子さん自ら「車に閉じ込められた」と、110番通報(同6時21分)がこれも出動せず――
携帯電話で助けを求める博子さんとのやり取りを母親の良子さん(75)はつぎのように 語った。
「水が迫ってくるのが電話でもわかるんですよ。助けて~、助けて~、キャー、キャーと……あの時の絶叫は一生忘れられません。最後は『お母さん、さようなら』でした」
鹿沼市消防本部によると、30分前に同じ場所で起きた別の車の救助要請と勘違いしたらしい。同消防本部は「相次ぐ通報で余裕がなくなり、冷静な判断ができなかった」と釈明している。
しかし、スタジオではTBS解説委員の杉尾秀哉が「(消防・警察の)大失態ですよ。まったく確認していない」。また国際金融アナリストの末吉竹二郎も「天災でなく人災ですね」。
しかし、司会のみの・もんたは、これには触れず、
「水につかるとバッテリーがダメになり、電動式の窓が開かなくなる。メーカーは手動でも開けられるようにしておかないと。またトンカチを常備しておくのがいい」
今夏は集中豪雨が各地で猛威をふるったが、これから台風シーズン。危険に対する察知力を養うと同時に、危機からの脱出法も考えておく必要が。