<テレビウォッチ>夏休みを終え『朝ズバッ!』に復帰したみのもんたが久しぶりの咆哮。
福島地裁は昨日(8月20日)、帝王切開手術で癒着した胎盤を無理にはがし失血死させたとして業務上過失致死などに問われた医師に無罪を言い渡した。
この事件をきっかけに、医療行為に当たった医師がいちいち刑事責任を問われるのでは医療現場の医師らが萎縮すると、全国の医師らが猛反発。産科医不足を加速させた一因といわれ、社会問題となっていた。
業務場過失致死と医師法違反に問われたのは福島県立大野病院の加藤克彦被告(40)=休職中。
昨日の判決では「胎盤をはがさずに子宮摘出に移れば大量出血は回避できた」としながらも「(この回避手段が)当時の標準的な治療行為だったとは言えない。剥離の継続は注意義務違反には当たらず、死亡は避けられなかった」とした。
死亡もやむを得ない「標準的な治療行為」とは何なのか、漠然としていてよく分らないが、ジャーナリストの嶌信彦も「被害者側からすれば、どういう過程で死に至ったのか事実を知りたいという思いがある。そこをきちっとさせることは、次の事故を起こさせないことに役立つだろうと、被害者のお父さんはそこを求めたのだろう」と。
さらに、みのが「この医師が、ムリに(胎盤を)はがして出血多量になるということを知っていたか、いなかったかですよ。ボクがお父さんだったら、ムリにはがさず、子宮ごと摘出して命を助けてくれと言いたくなる」と吠えた。
医療過誤の裁判は難しい。被害者側も捜査当局もそして裁判官も医療行為については素人。よほどのミスでない限り、「専門家」である医師のミスは問えない。といって、「専門家」の立場に安住し、自ら聖域化していたのでは医療技術の底上げは遅れるばかり。今、そこが問われているのだ。