<テレビウォッチ>貴アナ(田中大貴)が「世界一の法則」を発表した。星野監督が選手に謝ると優勝する、といったジンクスを並べ立てた。
これを苦虫顔で聞いていたのは、北京で取材を続ける五輪コメンテイターの小倉智昭。テレビ的お遊びの「法則」など血液型選手権並にくだらんし、それ以前に自分の本格「予言」を差し置いて、部下のダイキが駄弁ってるのが気にくわん、とでも言いたげなご立腹の体である。
「ハッキリ申し上げますが……」とキツい語調の第一声。今回の五輪は「本当に小粒の選手たち」で、イチローらがいたWBCとは話が違う。しかも、星野監督が休日に練習に来たのに、半分の選手しか参加しなかった。「チーム内がバラバラという声が聞こえてくるのが気になる。一丸にならないと、準決勝に行っても勝ち上がるのは難しい」
しかし部下のダイキも一筋縄ではいかない男だった。「もう1つ法則があるんですよ。小倉さんが見に行くと負けない。だからボクは是非見に行ってほしいんです」とおだてにかかる。
すると、急に相好崩す小倉。「そお? そうかあ。アタシ、責任感じるじゃないですか」。「法則」も満更ではなさそうであった。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト