<テレビウォッチ>中国製毒入り冷凍ギョーザ事件。中国でも回収したはずの問題のギョーザを食べた複数の中国人が中毒症状を起こしていることが分ったが、『朝ズバッ!』は同事件について何故か公表を拒む日本政府の対応について報じた。
中国外務省は6日、中国でもギョーザ中毒事件が発生したことを認め、「全力で捜査している」とのコメントを発表した。
しかし、もともとの被害国である日本政府は、オリンピック開幕直前の中国に配慮してか、ほとんど音なしの構え。
この情報は、洞爺湖サミット直前に外交ルートを通じて日本政府に伝えられていたが、国民には一切知らされなかった。
しかも、いまだに福田首相は「我が国の捜査当局と意見交換、情報交換している状況です。捜査上の問題ということもあるのでご説明するわけにはいきません」とかたくなに公表を拒んでいる。
町村官房長官も8月6日の定例記者会見で「この案件について、具体的に、いつ、どういう形でのコメントもしないようになっています」と、にべもない。
一方、民主党の小沢代表もここぞとばかり「中国政府に言うべきことを言わない。役所のベースに乗っているのが今の自公政権なんだ」と批判している。
ジャーナリストの嶌信彦は「食の安全のために消費者庁までつくるのに、野田消費者行政担当相ですら『報道で知った』ではおかしい話だ。サミットでの日中首脳会談の最大の焦点は、ギョーザ問題といわれていた。しかし結局でなかった。ところが現実にはその前から分かっていたというのでは両国民とも納得しない」と。
北京五輪が終わるまでは、波風を立てずということなのだろうか。へつらい、追従では、本当の信頼関係は生まれないのだが……