全体に落ち着いた、率直に言えば沈滞気味のスパモニ&コメンテイター陣のなかで、異彩を放つ若手がいる。35歳、"ヤミ金と闘う"石丸幸人弁護士だ。
基本は本業の法律系の解説だが、わりと自由にコメントできるゆる系のネタになると、水を得た魚のように、よく喋り、笑い、動く。かつてのスパモニコメンテイター橋下徹弁護士には学生臭い感じがあったが、石丸ともなると、その浮つきようは、もうなんだか入学したての女子高生を思わせる。みなと机を並べてダベり、はしゃぐのが楽しくてしょうがないといった雰囲気を漂わせてる。
じつのところ、スパモニは高校の教室よりは老人ホームに近そうなのだが、そのへん、あまり気にしてる様子はない。
そんな石丸であるが、自宅の電気を止められた男が、他人の家に炊飯器を持って行き、コンセントから電力を盗んでご飯を炊こうとして逮捕された事件があったと聞くと、噴き出すのをこらえるようにして言った。
「この男は取り調べで、どうしても御飯炊きたかったんジャー、と言ってたみたいですよ」。御飯が炊けても可笑しい年頃らしい。
文
ボンド柳生