<テレビウォッチ>この番組でも北京五輪の話題が増えている。正確には中国(と北京)がいかに奇妙で危険な不思議の国で、大気汚染、食品問題から、暴動、テロ、格差などなどなどなど多くの問題を抱え、とにかく五輪が不安だという趣旨。残念なことに今回はスタジアム建築の遅れなどはないようである。
そうした「ニュース」のなかには、随分とおもしろおかしい、誇張されたようなモノも見受けられる。自国のコトが外国におもしろおかしく、ゆがめられて伝えられたといって憤慨する人がいるが、それが外国のことならば、疑いもせず大喜びで受容する。だから「中国」はきわめて安心、安全である。
そうした雰囲気は、コメンテイター、ひいてはいつも慎重な局アナまで強気におもしろおかしくさせる。「(中国では)いろいろなレベルでいろいろな人たちが不満をためてる」と山口一臣・週刊朝日編集長が言うと、小木逸平アナが引き取り、細木数子ばりの予言を残すのだった。
「その歪みが――どうやって押さえ込もうとしてるかが、実際のオリンピックのときに出てしまうと思うんですよね、何かが」
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト