<テレビウォッチ>北京五輪まであと11日。北島康介選手ら水泳代表はきのう(7月27日)、北京入りして早速プールの状態を確かめていたが、各国の選手達はいま続々と日本へ。全国各地で仕上げの合宿を行っている。いったいなぜ?
尼崎市の屋内プールでは、スペイン、チュニジア、ジンバブエの合宿が行われていた。このプールは、2年前の国体で作られた最新の国際公認施設。10コースのうち2コースは一般市民が使っているので、五輪選手と並んで泳いでいる。市民も大喜びだ。
スペインチームの監督は、「北京へは、3、4日前にいけばいい。このプールが使えて幸運だった」
新潟・加茂市の体操トレーニングセンターでは、ドイツの女子体操チームが合宿していた。8か国から申し込みがあって、ドイツに決まった。これも、国際体操連盟公式競技認定の機器がそろっていたから。来年の新潟国体に向けて、市が2億4000万円をかけた。
市は、要望のあったドイツの水を用意するなど大サービス。だが、チームが持ち込んだマッサージ器が電圧の違いで動かなかったり……。
小倉智昭が、「日本の水泳チームは、すぐ韓国へ移って合宿ですって?」
「そう、日本は韓国、各国は日本」と田中大貴。いま、29か国が22か所で合宿中だという。
中国では、さきに起こった雲南省・昆明でのバス連続爆破で一昨日、トルキスタン・イスラム党が犯行声明を出し、「北京五輪を標的に攻撃する」といったばかり。フランスチームはバス爆破のあと急遽、合宿地を日本に変更した。
加えて、悪名高い北京の大気汚染がある。田中が土曜日の読売新聞の写真を示した。メーンスタジアムがかすんでいてよく見えない、田中は「北島選手も、曇ってはいないのに太陽が見えないといっていた」
小倉も「ひどいねこれ」
田中も「心肺機能を使う選手達は嫌でしょうね」
日本の自治体も招致には骨を折った。人口1万8000人の芦別市は1000万円をかけてトラックを整備(ドイツチーム)、丸亀市では機器を手作りした(フィンランド、デンマークほか)など、涙ぐましい話もあるらしい。
東京・北区にあるナショナル・トレーニングセンターは、日本選手のために作った最新鋭の施設だが、ブラジル(体操)、ニュージーランド(水泳)、エジプト、デンマーク、モンゴル(レスリング)も合宿している。
「え? 日本選手以外にも使わせてるんだ」と小倉が驚く。
「東京オリンピック誘致をにらんで」と田中。
上杉隆は、「国体廃止論なんてのもあるが、これらをみると、役にたってるんですね」
小倉は、「それが常時稼働していればいいんだけど、普段はあまりね」という。
そう、ハコ物はそこが問題。にしても、北京はどうなるのかね。ちょっと心配。