<テレビウォッチ>京王八王子駅前のショッピングセンターで昨夜(7月22日)、女性2人が刺され、1人が死亡した。書店でアルバイト中の中央大学の学生(22)だった。刺した男は20分後、JR八王子駅前で警官の職務質問に、「わたしがやった」といって逮捕された。
菅野昭一容疑者(33)。「仕事がうまくいかず、親に相談したがのってくれなかった」といっているという。またしても「だれでもよかった」。どこをどうとっても理屈の通る話ではない。
「こんなことがあっていいのか」と小倉智昭が怒る。「仕事に行き詰まったら、まず自分で解決するのが当然。なんで人に刃をむけるのか」
高木美保は、「何でも人のせい、親のせいみたいな、自立できていない依存心の強いタイプ。どうしてこんな人間がふえてきたのか」
デーブ・スペクターは「いろんな事件みていても、生活の責任放棄。やらなければならないことから逃げている。その結果、罪もない人が死ぬなんて許せない」
佐々木恭子は、「秋葉原の時もそうだが、定職についていない人の問題がある」
高木は「格差社会だからそうなのか、すぐ切れるようだからやっていけないのか」
小倉は、「こんなの社会のせいじゃない。だって、戦後の苦しい時期にみんなが人を殺したか、って。おかしいよ」
番組はまた、先月大阪駅であった通り魔事件を検証していた。電車で腕をはさまれたから、他の女性の腕を切りつけた――8日前には、別に女性の背中に針を刺す事件が起きていた。
「腕をはさまれたから腕をねらう。首なら首か。朝から同じようなことをいってる」と小倉。
高木は、「女性ばかり。自分より弱い者をねらうふてぶてしさ」
デーブは、「八王子の事件もそうだが、いぜんはもっと市民連帯感があった。いつからこうなったのか」
小倉は、「こわいからと、壁にへばりついていたら、危ない人になっちゃう。どう対処したらいいのか」
同じ日、群馬県の上毛電鉄西桐生駅前では15歳が15歳をなぐって死なせた。小倉は、「昔から若者の喧嘩はあったが、限度をわきまえていたものだけどね」という。
親にも先生にもなぐられたことがない子どもたちは、なぐられた痛みがわからない。だから死ぬまでなぐってしまう。新左翼の内ゲバが最初だった。あれから40年、ずっと続いている。根は同じではないのか。
やっぱり社会の問題なのだ。といって、どうすることもできないのもまた、確か。