介護で芽生える殺意 他人ごとか

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   <テレビウォッチ>過去10年で介護疲れが原因で発生した殺人は、350件という調査もある。「とくダネ」が調べた結果でも、ことし(2008年)5月が4件、6月4件、7月は5件と出た。いったいどうなっているのか。

心情的には…

   「特捜エクスプレス」が、2年前に母親を殺害したとして、このほど有罪判決を受けた男性(71)の声を聞いた。「なんてことしちゃったんだろう」と男性は母の霊前に手を合わせる。その手には、自分も死のうとしてつけた深い傷跡があった。

   男性は1999年から妻と母と3人暮らしだったが、母親が認知症になり、男性は施設への入居を考えたが、「いま申し込まれても300人待ちですよ」といわれる。家のリフォームもすべて自分でやり、自ら介護をすることになった。

   しかし、壮絶な闘いだった。母親は、便を手づかみにして壁や床になすりつける。転んで大腿骨を骨折した。「雪の日で、救急車に乗せても、家の前で3時間動かなかった」。受け入れる病院がみつからなかったのだ。

   そうした中、男性が鬱になってしまい、さらに脳梗塞で妻に助けてもらうようになった。妻は勤めを辞めた。「母と心中を考えるようになった。わたしも確実に死ななきゃと思った。でないと、妻に同じ思いをさせることになる」

   2年前のある日、妻が寝た後作業用のロープで母の首を絞め、カッターナイフで手首を切った。「自分でも何をやっているのか分からない状態だった」という。男性69歳、母親95歳だった。しかし、男性は助かった。妻が早く起きてきて、発見したからだった。

   男性は殺人罪に問われ、このほど「懲役3年、保護観察つき執行猶予3年」の判決を受けた。母を死なせた家にいまも住む。「わたしが殺したんだけど、だからこそ住んで、供養したい」

   小倉智昭は、「心情的には無罪にしてあげたい」といった。

   取材した田中大貴は、「介護熱心な方に限って最悪の事態になっている」という。「同じようなことが起こらないように、在宅介護の苦しさ、厳しさを伝えられるなら、また母への供養になってくれればいい、ということで取材に応じてくれた」

   小倉は、「お年寄りがお年寄りを介護することに無理がある。施設にも入れない。ヘルパーも十分でないとなるとね。介護されている人を見ても、充実しているんだろうかと思ってしまう」

   山崎バニラは、「300人待ちという事態をなんとかしないと」

   竹田圭吾は、「国民の3分の1が高齢者になることを考えると、社会的なコストとして消費税を上げるのか福祉税をつくるか、制度として取り組まないと解決できない」

   そこが本質。選挙がこわくて目先をうだうだいってる政治家には、解決できない。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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