<テレビウォッチ>大分県教育委員会が、教員採用試験の不正合格者は採用取り消しにする方針と発表した。
教育長は「教委として毅然とした考え方を示すことを優先」と会見で語ったが、いまさら「毅然」と言われても……。教育長自らフライイングしているくらいの「底なし疑惑」で、日替わりで不正ネタが出てくるのだから。
まず、どうやって不正合格者をあぶり出すのだろうか。試験の答案用紙はすでに廃棄されてしまったというし、パソコンのデータも、逮捕されて懲戒解雇処分を受けた教委の元幹部が消去済みといわれる。
教育長も、「どこまで確認できるか」と心許ない。「本当にクビにできるのでしょうか」(竹内香苗アナ)。
一方では、しわ寄せで不合格になった人は、希望すれば採用するそうだが、これも証明は可能なのか。みのもんたは、「受かった自信がある人は名乗りあげないとね」と言い、嶌信彦(白鴎大学教授)は、「逆に不正したと思う人も名乗り出てほしい」と言うが、そんなふうに運ぶとは思えない。
それとも、高らかにぶち上げた教育長に何か秘策でもあるのだろうか。あるとすればなかなかのタヌキだし、ないとすれば無責任のそしりは免れない。
文
アレマ| 似顔絵 池田マコト