鶏肉偽装が揺るがす 「国産給食」の安心度

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   <テレビウォッチ>食肉偽装をやる人たちはみな個性的? 小中学校の給食用鶏肉を、ブラジル産を国産と偽って納入していた会社の社長は、カメラの前で「食べ物の商売は大なり小なりやっていること。当たり前なんだよね」とうそぶいた。

安心にはそれなりのお金を…

   江戸川区の食肉販売会社「山形屋」の奥山芳雄社長(65)。一昨年(2006年)7月、浦安市給食センターに、1200キロを納入していた。

   「国産でやろうと思ったんだけど、品物がなくて対応できないからブラジル産で間に合わせた」「ブラジル産は脂が少ないから、かえってよかったんじゃないですか。全量ブラジル産だった」「国産ていいましたよ。だって、ブラジル産てウソついたらいけないから、国産ていっちゃった」?! もう支離滅裂。

   さらに、「お得意さんいなくなっちゃったから、店しめようと思ってる。マスコミはそこまで追い詰めるかなぁって思ってさ」

   小倉智昭は、「まだこりずにやってる人がいるってことなんでしょうね」

   給食用の食材の産地偽装というのは案外多い。例のミートホープ(苫小牧)も14トンが22道府県の給食用だった。ほかに、規格外ベーコンにJASマーク(仙台)、オーストラリア産牛肉(丸亀)、中国産冷凍インゲン(長崎)など。

   「なんで国産といわなければいけないんだろうね」と小倉。

   笠井信輔は、「親御さんが気にするんです。だから発注が『国産』となる」

   手口は単純で、産地証明書を偽造する。とくに給食用の場合は、例の「O 157」以来、業者が細切れにしてからの納入になったので、ますますわからない。この結果価格差は1トンで51万円にもなるのだそうだ。

   小倉は、「給食費未納もあって、給食も1円でも安くあげないといけないのに、全部国産というのは無理がある」

   番組はこのあとの「特捜」で、「国産食材の危機」というのをやった。産地偽装が続く中で、根室の昆布、群馬のしいたけの生産者が、「安全、安心はただじゃない」「騒ぎが収まったら、やっぱり安い方がいいとなるのでは」と、覚めた目でみていたのが印象的。どちらも、安い中国産におされて、生産者が減ってしまった。「すぐ増産なんてできない」と。

   小倉もここで、「安心には、それなりのお金をださないといけない」

   偽装だって、やる方、やられる方、双方がしっかりしないとなくならないだろう。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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