また食品の産地偽装が発覚した。今度はブラジル産輸入鶏肉を岩手県産と偽装して学校給食用に納入していた。偽装の主は「誰でもやっていること」と開き直るふてぶてしさだ。
偽装したのは、東京都江戸川区の食肉販売会社「山形屋」を営む社長(65)で、千葉県浦安市の学校給食用に偽装鶏肉を納入。不正競争防止法違反の疑いで千葉地検に書類送検された。
社長は「国産鶏肉が不足したので、ブラジル産輸入鶏肉を国産と偽り納入した。見分けがつかないので、誰でもやっていること」と悪びれる様子はない。
番組で食品偽装に詳しい消費者問題研究所の垣田達哉代表に聞くと、「学校給食は書類を信用して納入しており、いちいちチェックしない。騙され易い体質がある」という。
しかも、国産とブラジル産は見た目では見分けがつかないとなると、「過去にも偽装を」と疑いたくなる。
以前は、中国産が主流で生の鶏肉を輸入していたが、鳥インフルエンザ以降、代わってブラジル産が登場した。
偽装に簡単に手を染める理由は、国産鶏肉との価格差。国産鶏肉はキロ当たり600円ほどだが、ブラジル産輸入鶏肉は同300円と半値。国産と偽ればぼろい儲けになる。
テリー伊藤は「ブラジル産が悪いわけではない。何が何でも日本産というのも……」と。確かに味も国産とあまり変わらないというブラジル産をもう少し認知してもいい。
が、今回はその問題とは別。価格差に目をつけ偽装で儲けようという悪質な魂胆が問題で、ポイントのすり替えはいかがなものか。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト