<テレビウォッチ>開幕した洞爺湖サミット。七夕にかけて、G8首脳が豪華な短冊に一筆いれた。
「環境を守る新技術の進展を望む」(ブッシュ米大統領)
「世界の子どもに希望と豊かさのある未来を」(ベルルスコーニ伊首相)
「温故創新 人類の英知に学び未来を拓く」(福田首相)
そこで佐々木恭子も笹の枝をもって、各国の記者たちに書かせて歩いた。これがなかなか面白い。
「温暖化対策と援助」(イギリス)
「公平な世界になってほしい」(ドイツ)
「G8が環境保護策をみつけられるように」(カナダ)
「温暖化ガス排出量50%カットに合意」(イタリア)
「貧困と温暖化対策。言葉より行動を」(南ア)
「G8が世界に希望をもたらし、途上国が必要な技術提供と援助」(アルジェリア)
佐々木はまた、「このサミットになんの期待も望みもない」と冷ややかな声も多かったと伝えた。そして、短冊以外に記されたアンケートのいくつかも。
「G8をやめ、途上国も加えた対等関係の集まりに」(南ア)
「台頭する国の参加」(アルジェリア)
今回サミットでは、アフリカ7か国を加えた拡大会議で食糧高騰問題などが話し合われたが、これには5月のアフリカ開発会議(横浜)の空気をサミットにもちこみたいという福田首相の思い入れがあった。しかし、佐々木は「緊急性の高い問題にどれだけ答えられるかは疑問視されている」という。先進国の記者のさめた視点には「がっかりした」とも。
小倉が、「3日間だけでは上っ面だけで終わってしまう?」
「今回は環境問題だけでなくて、援助など話が拡がっているので、ますます難しい」
竹田圭吾は、「そもそも最初のオイルショックのためにできたもので、中国とかインド、ブラジルといった国を加えて話し合う組織じゃないから、限界はある。しかし、投機マネーなんかはG9の話だから、役割はあると思う」という。
洞爺湖のメディアセンターからは、上杉隆が「遊園地サミット」というフリップを出した。
「環境、食糧、エネルギー、アフリカと盛り沢山なテーマをかかげたが、首脳たちが楽しんでいるような感じで、成果は求めにくいなという印象」という。
最大テーマの環境問題の協議はきょうこれから。もう、結論は出ているのかもしれないが……。