<テレビウォッチ> 小倉智昭が夏休みから戻って、入れ替わりに佐々木恭子がサミット取材で洞爺湖へ。その佐々木が、国際メディアセンターから中継でレポートした。ただし、首脳達のいるホテルから27キロも離れたところだ。
今サミットの最大のテーマは「エコ」。それを象徴する仕掛けがセンターにあった。建物自体が、30億円をかけたという仕掛けの塊なのだが、目に見えるように作られたのが、「雪冷房」だ。
4月に搬入された7000トンの雪が、ガラス貼りの床を通して足の下に見える。雪にあけられた1000個のアナを通した冷風が、センター内に流れている。「湿気が高くて、優しい感じ」と佐々木。
小倉が、「雪が溶けないように、冷やしてるなんてことはないの?」と意地悪く聞く。
「大丈夫なんです。このままで9月くらいまでもつそうです」
「温度調節はどうやるの?」
「これがむずかしいそうで、人が多いと温度があがって、少ないとひんやり」
夏休みぼけもなく、いい線いってる。
このセンターでは、館内の造作が段ボールでできていたり、警備員がセグウェイに乗っていたり、外壁には太陽電池パネルを使ったりとか、とにかくエコのPR。自動車メーカー各社が電気自動車を並べて、試乗もできるのだが、申し込みは少なく、佐々木が3件目だとか。
サミットの取材は確かにそれどころじゃない。日本の場合だと、担当記者はプレスルームを一歩も出られないくらい書き続ける。事前に事務方が詰めた内容が、本番でどう変わるか、を確認する作業になる。
今回は、2050年までに温室効果ガスの排出半減をどううたうか、が焦点で、前回(ドイツ)は「真剣に検討する」だったのを、「G8として合意」にいたるかどうか。しかし、アメリカの態度は、「(排出量の多い)中国、インドを加えて検討」というもので、あまり期待はできない。
それよりも、このメディアセンターが、サミット後取り壊されることが話題になった。
小倉が、「もったいないんじゃないの?」という。
「建設費30億円ですが、土地の借り上げなどいれると50億円といわれてますからね」と佐々木。「ただ、段ボールなど会場の資材の95%が再利用されるそうです」
「短い期間にどれだけ世界にPRされるか」
「メディアの人たちも、せっかくなのにもったいないよねと言ってました」
小倉、「夏休み期間くらい見せればいいのにね」
ピーコは、「観光客だって呼べる。雪冷房だって、雪のないところではできないんだから」
でも、それをやると、また管理費だなんだと、金がかかるんだろうね、きっと。