<テレビウォッチ>スパモニにはアンカー・コメンテイターが配置されている。アンカーだけに通常のコメンテイターよりも責任重大。広汎なトピックにおいて、もっともらしく重石をきかせる役目である。
本日(6月18日)のアンカーはジャーナリストの鳥越俊太郎。もともとトピックの選り好みが激しく、声を張り上げ、情熱的に権力を糾弾するときもあれば、やる気がなさそうな、準備不足のコメントもするというように落差が大きかった――のだが、このところは後者が急増傾向だ。
前日、死刑が執行された宮崎勤(元?)死刑囚と事件について振り返るよう求められると、本来得意ジャンルであるはずなのに、まるで寝起きのような返事なのだった。
第一声は「これはあ……97年ですか!? 事件が発生したの?」。不安げな表情で、聞き手のアナウンサーに逆質問である。1988年と聞くと「ハチジュウ、ごめんなさい。だからあ、20年ぐらい……非常によく覚えてますけど……」。事件は覚えていても、発生した年代までは覚えていられないというのだ。
そこから話は秋葉原事件の犯人との共通点に展開。手紙やネットによる犯行自慢が同じとして、「なんだろうな……と」と自問自答。その後も、逡巡しつつ、堂々巡り的なコメントを残した。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト