秋葉原の警官 「ミスした」のか「よくやった」のか

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   <テレビウォッチ>東京・秋葉原の無差別殺傷事件。『スッキリ!!』は今朝(6月11日)も、容疑者(25)の両親が初めて謝罪会見を行った映像を含め、トップニュースで扱った。(編集部注:6月13日放送の番組内で「お詫び」あり)

違った展開に……

   そのなかで、凶悪犯に1人で果敢に立ち向かった警察官の行動について目撃者の話を中心に検証し、新事実を明らかにした。

   この目撃者は、たまたま現場に居合わせ、逮捕の瞬間を独占撮影した日テレ・テクニカル・リソーシズのカメラマンと一部始終を目撃した日テレ技術統括局員。

   証言などを交え当時の状況を再現したところによると……

   容疑者が2トントラックで3人を轢いた交差点。そこで交通整理をしていた警官が被害者の所へ近寄ったところを、車から降りてきた容疑者が後ろから刺したという。

   刺された警官は、現場から30メートルほど離れた万世橋署秋葉原交番勤務の警官で、騒ぎに気付いた別の警官が現場へ急行。事態の異常さに気づいたこの警官が犯人を追跡し、犯人が路地に差し掛かるところで1度目の対峙となった。

   右手にナイフを持った犯人に警棒で応戦、「チャンバラのようだった」(目撃者)という。だが、警官はひるまない犯人に気が動転したのか、警棒を落としてしまったらしい。

   そのスキに犯人は路地に逃げ込み、途中男女2人を刺している。一方、気を取り戻した警官は路地の途中で犯人に追いつき、2度目の対峙。それでも犯人はひるまず向き合ったまま、暫くこう着状態が続いたという。

   流れが変わったのは、警官が犯人の額めがけた警棒の一撃。ひるんだスキに、拳銃を取り出し突き付けたところで犯人はナイフを捨て、逮捕となった。

   この警官、初めての経験で、よほど気が動転していたのか、怖かったのか。通行人が「拳銃で足を撃て」「手錠をかけろ」とサポートしても、震えていて拳銃や手錠を取りだすのにも相当手間取っていたという証言も。

   田宮榮一・元警視庁捜査一課長は「警官は、生涯あるかないかの事件に遭遇したわけですから、興奮していたと思う。よく犯人を追いつめた。追いつめていなかったらもっと凶刃を振っていたかもしれませんよ」と褒めた。

   しかし、ゲストコメンテーターで生出演した衆議院議員の江田けんじは疑問を投げた。「1回目の遭遇と2回目の遭遇の間に2人が刺されている。VTRで田宮さんが『適切だった』というのは納得いかないですネ」。

   さらにテリー伊藤が追い打ち。「交通整理していた警官が、犯人がトラックで3人をひいた後、車から降りてくるところをきちっと見ていたら、自分も刺されなかったかも知れないし、後の刺殺事件は違った展開になっていたかも……」と。

   全体像がわかっている後では、いろいろ注文をつけることもたやすい。事件の初動段階で注文通りそれができたのかどうか…

秋葉原事件報道で日テレが「お詫び」 (スッキリ、08年6月13日)
文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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