事故に遭わないように咄嗟に判断する,痴漢に襲われないよう防御する能力、「察知力」の欠如が問われている。原因は、屋外にいながら自分の世界に浸ってしまう、人気の携帯型音楽プレーヤー。
「無防備だし、反応が鈍くなる。使う場所、時間を考えて!」と『スッキリ!!』が取り上げた。
最近、JR東浦和駅近くの路上で、夜道をイヤホンで音楽を聴きながら帰宅途中の女子大生(18)が男に背後から襲われ、現金5000円入りのバックを取られた。容疑者は、男子高校生(15)で、暴行・窃盗の疑いで逮捕されたが、同様の事件が他にも2件発生している。
2007年12月にはJR東中野駅で、イヤホンでラジオを聴いていた男子大学院生(25)が、電車に接触し死亡する事故も起きている。
そこで番組が「察知力」を緊急調査した。耳にイヤホン当てて歩いている女性に「すいません、すいません、お嬢さんすいません…」。
呼びかけても反応なく、肩を並べるほどに近付いて「すいません」でやっと振り向く。で、「全然聞こえませんでした」。
東京都がこのほど、屋外でイヤホンつけ音楽聴いていて危険な目に遭った経験の有無を調査した。
この結果、662人中8%に当たる53人が危険な状況に遭ったことがわかった。多くは自転車や自動車に接触しそうになったケースという。
今朝のコメンテーター、女優のかとうかず子、漫画家のさかもと未明は「趣味よりも命が大事」「とくに夜は(イヤホンは)怖い」と。
しかしテリー伊藤はちょっと違った。「女性だけではなく、男性もやめた方がいい。風の音とか、鎌倉に行くとウグイスの声とか、いろいろな音を感じる能力も必要ですよ。歩きながら自分の世界にはまるなど間抜けですよ」。
これに司会の加藤が「街の雑踏で『1時間800円』などを聞くよりも…」と反論したのだが……。テリーが言いたかったのは、風の音ばかりでなく、街の雑踏も「察知力」を養うには必要ということ、だったのでは。