鳥取と島根、どっちが東にありますか――。クイズ番組に出るのでもなければ、縁のない、遠くの地理がわからくても日常生活にはほとんど関係ない。でも、なぜか間違えると、恥ずかしいような気にさせられてしまう。
そんな「日本地図」の悩みを解消してくれる人気動画があるというので、当探偵社はさっそく動画投稿共有サイトのニコニコ動画に駆けつけた。すると、「【バカ日本地図】~全国のバカが考えた脳内列島MAP~」が5月22日の投稿以来約1週間で27万回もの再生回数を記録していると判明したのだ。再生数もさることながら、コメント数が24万以上と多いのも目につく。
投稿者の説明によれば、「借力」というサイト上で、2003年に展開された「バカが思い描いている日本地図を描くプロジェクト」を動画化したのだという。ただし、完全動画化ではなく、一部オリジナルとは異なる点もある。
再生時間16分間の大作の冒頭では、「借力」の運営者が「バカ日本地図」の制作を思い立った動機が紹介される。滋賀県出身の運営者は、よく岐阜県の出身と間違えられ、その混同は「人としてどうかしてる」と不満に思っていた。ところが、あるとき鳥取と島根のどっちが東かと聞かれると、「わからない…わかりたくもない」のだった。それは滋賀と岐阜の間違いにも共通する感覚だと気付くが、その「わかりたくもない」精神を突き詰め、全国の「バカ」から寄せられた意見によって、これまでとは違った、わかりやすい日本列島の地図をつくりあげていくことを決意したらしい。
手始めは日本地図の定番とも言える島根・鳥取問題だった。これは「区別のつかない人が多いので…全部島根になりました」。こうしてはじまった列島改造によって、日本地図は思いもよらぬ姿に変わっていくのだった…。