ストーカー規制法違反の疑いで逮捕された宇都宮地裁判事(55)の行為にはアキレタ。
自分の部下であった20代の女性職員の携帯に、「こんばんは、何してるの?」「今度いつ会えるかな」などと、1か月間に10数回、匿名メールを送ったり、無言電話をかけたり。一方では、この女性から、迷惑メールで困っていると聞くと、知り合いの警察庁幹部に、「部下が困っているから相談に乗ってほしい」と、よき上司ぶりを装っていたのだ。「ジキルとハイドと言いたくなる」(笠井信輔アナ)。
この判事、実は埼玉・桶川の女子大生ストーカー殺人事件の裁判を担当していたが、裁判中の居眠りが見つかり、担当を外される過去をもつ人物であった。居眠りしていたとはいえ、ストーカー規制法成立のきっかけとなった裁判であり、くわしいのは当然だ。「ストーカー事件のスペシャリスト」(笠井)ともいえる。今回の事件では、逮捕を免れようと「自分がメールを送ったんだ。ゴメンね」と、女性に詫びをいれた。告訴を妨げるためである。
そして逮捕されると今度は、ストーカーのようなメールは送った。しかし、ストーカー規制法違反ではない。なぜなら、恋愛目的ではないから、と弁明するのだ。姑息といえば姑息だ。ある弁護士は、「恋愛(主観)を否定すればいいというのは巧妙だけど、稚拙だ。メールを確かめることによって、客観的に下心は証明できる」と言う。
小倉智昭「私たちは、こういう人と一緒に裁判員制度に取り組んでいかなければいけないんでしょうかね」。
松本大「この事件はオソマツだと思いますけど、裁判官には罷免のしくみがあまりない。新しい制度に入って行くにあたって不安が多い」。
裁判員に選ばれたら、いっそのことタヌキ寝入りして外されますか。