サミット「環境問題」 日本はお荷物かリーダーか

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「マネーゲームへ傾斜」の危険

   寺島会長はまず日本の立場に触れ「12年までに90年比6%削減を約束しているのに、06年は逆に増やしている。産業別積み上げ方式でどう総量目標に近付けるかその整合性が問われている段階だ」。

   さらに「国別総量目標を決めるトップダウン式も日本政府が掲げるボトムアップ式のセクター別アプローチの結果は同じ。いずれにしても産業別に落とし込まなければならないし、アプローチの整合性が問われているのが現在の局面だ」と指摘。

   そうした前提に立った上で、寺島会長は「問題は、日本が掲げるセクター別アプローチで積み上げた数字が、最終的に国別総量目標に近づけるのかどうか、まだ明確でない」と。

   その一方で、既に欧米で行われている温室効果ガスの排出権取引について「マネーゲームに傾斜しかねないある危険をはらんでいる」と警告もしている。

   日本としてどう主張していくか。寺島会長は「革新的技術を開発するには金がかかる。むしろ国境を越えたマネーゲームにセーブをかけるためにも、たとえば為替取引などに課税し、その分を環境対策に向ける仕組みが必要だ」という。

   そうした財政措置として『国際連帯税』の発想が出てきているという。「日本はそうした流れに阻害されるのではなく、むしろ先頭に出てルールづくりに参加する姿勢が今、問われていると思う」と指摘した。

モンブラン

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