道路政策をめぐる論議から、永田町の今後の焦点は一般財源化の中身に移った。「また閣議決定そっちのけで一般財源化の骨抜きを狙っているのでは?」という懸念からだ。
『スパモニ」は「沈黙の道路族の逆襲は?」と題して、この問題を取り上げた。
政府は5月13日、道路特定財源を2009年度から一般財源化する方針を閣議決定した。この中に「必要な道路は着実に整備する」との文言を入れるのも忘れなかった。
この後、道路特定財源を今後10年間続ける改正道路整備財源特例法が衆院本会議で再可決され成立している。
この一般財源化の閣議決定は、これまで骨抜きの歴史を辿ってきたが、民主党の菅代表代行は「本物の一般財源化か、偽物の一般財源化か。まずこの中身を議論するのがこれからの問題だ」と、クギを刺した。
一方、福田首相も12日、自党若手議員たちに、「約束を違えるようなことがあれば自民党の明日はない」ときっぱり。
ところが、しばらく「沈黙」していた道路族のボス、二階自民党総務会長が「地方が大事と言いながら、道路はいらないなんて説明できない」。もう一人の道路族ボス、古賀自民党選対委員長も「一般財源化してもその使いみちは慎重に扱うのは当然。(道路は)優先順位高いと思いますよ」と逆襲。
番組はVTRで前日までの流れを追ったあとスタジオに移り、まず赤江キャスターが「これって、ほとんど道路にということですか?」と疑問を。
生出演した自民党の平沢勝栄議員が「皆が道路といえば結果的に道路に使うことはあり得る。ただし、道路に重点的に使ったら自民党の明日はないでしょう」。
さらに赤江の「平沢さん、道路族の動きをどうみますか?」に平沢議員は「道路族の人たちの言うように道路に使えば、国民は支持をしないでしょう。自民は潰れますよ」。
テレ朝コメンテーターの三反園訓も「一般財源化しましたよ、でも道路に使いますでは『自民党を離党します』という若手もいる。そうなると自民の明日はないでしょうね」とダメ押し。
注意が必要なのは、来年度予算の概算要求以降。一般財源化の本番はこれからだ。