役所の24時間営業 「ニーズない」に「青筋」大反論

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   「役所を年中無休24時間営業にします!」とのマニフェストをぶち上げたのは「太陽にほえてた党」の渡辺徹だ。

   『永遠のアイドル』(渡辺評)こと榊原郁恵との間に長男が生まれたとき、まだスリムで件の刑事ドラマの撮影で忙しかった渡辺は、出生届の提出を母親に頼んだ。ところが、到着が17時をわずかに過ぎてしまった。もちろん受付はノー。その理由は「コンピューターが止まったので」

   続いて、マニフェスト賛成のタレント軍団が役所における自身の不快な体験談をぶちまける。目の前で受付を打ち切られた恨みや「俺たちより偉そうな雰囲気で、上からモノを言ってくる」(品川祐・品川庄司)、「サンダルをはいてるのがイヤ。やる気なさそう」(奈美悦子)など、接客のまずさを指摘する意見も多。

   ところで、番組ではいつも審議開始時に賛成反対に別れて着席する。今回、太田総理はマニフェストに賛成し、政治家軍団や役所勤め経験者はほぼ反対。そして、いつものように賛成反対ほぼ同数である。最終の投票結果では大差がつくことも多いが、開始時にはなぜか差がつかない。そのへんは最初から結果が見えてはつまらないというバラエティ的配慮なんだろうか。

   反対意見は現実論。渡辺案では、24時間を3交代制にして、昼間の職員を6割に削減。残りの2割ずつを夜間勤務にするというが、「24時間の必要性、緊急性があるのか。職員に手当も払わなきゃならない」(宮崎哲弥)、昼間の職員を4割も減らしたら業務が成り立たない、そこまでのニーズがないetc。

   これには総理が青筋立てて大反論。「夜間開いてれば、夜間行く人は増えるはず(昼間は減る)。『ニーズがないからダメ』じゃなくて、やればニーズは増えてくる」。渡辺も「大英断が必要なんですよ。ニーズとかじゃなくて」とクリエイティビティ重視を訴える。

   ニーズ、コストの現実対「発想の転換」の創造性の対決。どこまで行っても平行線である。ここで終わればただの討論番組。この番組には投票という決定システムがあるのが違いだ。結果は13対7の大差で可決。しかし、24時間営業にしたところで、深夜のコンビニ店員を考えると夜間の役人の愛想が向上するのか――それは大いに疑問が残るところだった。

文   ボンド柳生
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