「爆笑問題を解散します!」 「ねじれ」に行き詰まる

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   「今すぐ衆議院の解散総選挙を行います!」。 太田総理直々に提出した今回のマニフェストはストレート&シンプルだ。「(衆参の)ねじれを自民党が気に入らないなら、解散して国民がどっちを選ぶか」決めればいい。「そのほうがスッキリする」

    自民・民主の議員と総理を交えた『激論』の合間に、いつものようにバラエティ要素が盛り込まれる。もしかしたら、その配合はふだんよりちょっと多めだったかもしれない。タレントのふかわりょうは名言を言おうとして失敗するというキャラクター。「熱と選挙は熱いうちに打て、あれっ間違えました!?」。今回のゲスト、お笑いコンビの藤崎マーケット『議員』は腐りかけの持ちネタ「ラララライ」を披露することしかできなかった。

   番組に華を添えるのは、主婦系とおバカミニスカ系の女性芸能人。松居一代は「私の頭の中はガソリンとゴミ捨てのことだけ」と極端な主婦感覚を前面に打ち出すと、ケビン・クローンが「これだから日本の民主主義は…」とこれも新味のない唯一の手持ちカードを出して対抗し、見せ場(オンエア場面)をつくる。

   「すいません…ずっと頑張って聞いてたんですけど…」とオズオズ言い出すのはグラビアアイドルの青島あきな。「分からねえってんだろ!?」と不快そうに話を遮る太田。青島が分かっていようが、分かっていまいが――分からないと言うことは太田にも分かってるはずだが、芸能人仲間のロールプレイにツレない総理だ。

   「解散総選挙をすることで何か良いことがあるんですか」。青島が素朴な疑問を口にすると、機を察した評論家の宮崎哲弥が、斜めに構えた決めポーズで乗り出してくる。「もうちょっとねえ、勉強したほうがいいと思うよ。申し訳ないけど」

   芸能人、テレビ慣れした評論家、政治家のいかにもバラエティ的、プロレス的展開が横行するなかで総理はどこまでも真摯であった。「(政治が)一向に進まない状況を1回崩しましょうよと。良くなるか、悪くなるかわからない。でも、それは俺たちが選んだことだと思えるじゃないですか」

   懇々と説き続けたが熱弁むなしくも、衆院解散法案は10対15で否決。意外そうな総理は、悔し紛れに現在自分の持つ解散権を行使することに決めた。「爆笑問題を解散します!」

文   ボンド柳生
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