現役復帰以来、快進撃を見せる伊達公子の「37才の勇気と挑戦」を田中大貴アナがリポートした。
1996年、25才で引退してから12年ぶりにコートに戻ってきた彼女は、復帰戦となったカンガルーカップで、年の差のある選手を相次いで破り、ベスト8進出を決めている。お見事である。伊達をよく知る人は、「(引退前より)今の方がテニスを好きになって、楽しんでやっている」と述べる。そして、「クルム(夫のカーレーサー)が伊達のテニスする姿を見たがっていた」と続けた。後押しだろう。
田中によると、復帰を決意してから、とにかくよく練習したらしい。鬼気迫る表情だったという。「ラケットを杖のようにして練習場から出て行くところに、37才という年齢を感じたという若い人がいました」(田中)。
伊達本人は、「友だちとかが、復帰会見を見て、疲れた顔をしていたけど大丈夫? とメールをくれたりしました。疲れていますけど元気です」と笑顔で話す。
「対戦している若い選手は、伊達さんの華麗な活躍を見て憧れた少女だった人たちでしょう。そういう選手たちと戦うことは本当にすばらしい」(小倉智昭)
高校、大学、社会人時代に公式テニスをやっていたという友近は、「もっともっと、テニスの人気を広げてほしい」とコメント。諸星裕は、「テニス界の重鎮は、『都はるみ現象』といっていました」。
もし、カンガルーカップに優勝すると、日本ランク26位に顔を出すという。それで、田中が、「ゆくゆくは、もしかしたら世界4大大会予選に出てくる可能性があるかもしれません」と、いささかムリのあることを口にすると、小倉が、「それは大変でしょう。若い選手はそれを許しちゃいけないよ」とたしなめた。