寛大な考え方が最後には成果を上げる
国谷「21世紀、EUはどんな地位を占めるか」
バローゾ「さらに成功をおさめると信じている。もちろん、さまざまな困難な問題も認識している。それを克服できるのは前向きな考え方だ。ときにシニカルな考え方が重要だという人もいるが、間違いだ。歴史を見ても、よい考え方、寛大な考え方が最後には成果を上げる」
説得力のある言葉に「ウーン」と納得した様子の国谷は、「安全、安心、人間の尊厳、地球環境など、市場主義よりも重要な考え方があると語ったバローゾ委員長は、ヨーロッパ社会の理想、価値を維持する重要性を、繰り返し強調した」とまとめた。
日本の政界にはいない、歴史に学ぶ、発言力を持つ魅力的な政治家のまぶしい勢いを見せつけられた30分で、羨ましい気がした。
アレマ
<メモ:ジョゼ・マヌエル・バローゾ>
1956年リスボン生まれ。2002年4月、ポルトガル首相に就任。04年6月から欧州委員会委員長。