北京五輪の聖火が今朝(4月25日)、羽田空港に到着した。「スパモニ」は、羽田からバスで長野へ向かう「聖火御一行様」を追いながら、どんな長野の聖火リレーになるのかと、取り上げた。
「聖火御一行様」のバスは、首都高速から関越道に入り。高坂サービスエリアで一時休憩中に、男性2人がバスの前で、チベットの旗を掲げる一幕もあったが、順調に一路長野へ。
この後スタジオでは、あす26日に聖火ランナーが走る18.9キロのルートの警備体制に触れた。
それによると、ランナーの両脇を「フレーム・アテンダント」と呼ばれる元中国聖火防衛隊?の2人が並走。取り囲むように白いトレーニング姿の警官5人、それを守るように両側に同じトレーニング姿の20人の警官、さらに外側に制服の警官が護衛するという厳戒態勢。
長野市民は「何かおかしいですネ。どうしてこんな騒ぎになるのかしら」「何のための聖火リレーなのか。あれだったらやらない方がいい」と。
そもそも、長野が手をあげて聖火を呼んだわけではなく、北京オリンピック組織委の名指しだったという。
聖火ランナーが始まったのはベルリン大会から。ヒットラーが次の戦争への準備を兼ねて国威発揚のために始めた祭典だったと言われている。
もちろん中国が戦争準備しているとは思わないが、国威発揚の考えが基にあるのは否定できない。その対極で噴出しているのがチベット問題。
週刊朝日編集長の山口一臣が「チベット問題がいつの間にか聖火問題にすり替わった。長年中国が、チベットでやってきたのが何だったのか思いを馳せるべきだ」という。
今頃になって「遅まきのコメント」といいたいところだが、さらに山口は「オーストラリアでの聖火リレーで、少数のチベット人が大勢の中国人留学生に囲まれている姿を見た。あれが中国とチベットの関係を象徴的に表していますね」とも。
中国各地で、反フランス抗議に、赤い旗をかざす大勢の若者たちのデモ。かつて文化大革命で猛威を振るった紅衛兵たちの記憶がよみがえり、2重写しになった。