「説明不足」の背後にある新医療制度の問題点

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「1日も早くベッドを空けろと…」

   新制度の眼目である医療費の削減の重点は2つ。「外来医療費」と「療養病床」だ。具体的には、定額医療とベッドの縮小--病院経営を医療費の面から削っていく。医師たちも「そこまで減らしていいのか」と悩む。

   長期療養の夫をかかえる妻の言葉が胸に痛い。「1日でも生きてほしいが、病院は1日も早くベッドを空けろという。最後くらい安心して横にさせたい」

   国谷裕子は「このままでは、低い安心しかえられない。根本的議論を」と締めくくった。が、高齢化も医療費の先行きもとうの昔にわかっていたこと。足りないから削る「引き算」しかできない厚労省のお粗末に、きっちりと切り込むべきだろう。

ヤンヤン

<メモ:新しい高齢者医療制度>後期高齢者医療制度。「後期高齢者」という名称が不評で、「長寿医療制度」と通称を変えるなど混乱が見られた。75歳以上を独立した保険に移し、医療給付費の1割を保険料として年金から差し引くというもの。ねらいは急増する医療費の削減と財源の確保で、これで医療費8兆円を削減できるという。

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