「8時またぎ」の代わり映えのしないラインナップのなかで目を引いたのは、「シンガポール航空」の見出し。
番組によれば、同社の最新鋭世界最大セレブ旅客機A380が5月、日本(シンガポール間)に初就航するというのである。豪華客船や豪華ホテルのオープンなどがたびたび取り上げられる番組だが、海外の(まだ乗れない)一飛行機としては異例の扱いでかなりの特集感があった。
VTRを見ると、長距離列車のコンパートメントを狭めたような「スイート・クラス」が設けられ、キャビアにドンペリ、豪華駅弁のような食事が出るなど、たしかに豪華。が、これだけの扱いを受けたのは、赤坂「TBS」サカスにこの機のモデルルームがあることと無関係ではないのだろう。
「どこよりも早く赤坂サカスで搭乗」(みのもんた)できるというわけだ。さらに、特集の合間にシンガポール航空のCMが流れるに至っては、スイートクラスでキャビアを食べている最中にお会計をもってこられたような違和感がないでもなかった。
文
ボンド柳生