番組の放送時間と聖火リレー(イン・サンフランシスコ)のスタートが重なったため、たびたび現地からの中継を交えていたが、リポート記者の音声もたびたび途切れていた。
聖火ランナーは警備隊が二重三重にガードし、抗議デモの近づく隙もなし。「大きな混乱はないようですね」とみのもんたが言うように、映像面の見物はなく、中継の音声が途切れる度に即興で実況するみのの話芸が目立つ程度だった。
ともあれ、すっかり世界各国の悩みの種と化してしまった聖火は日本にとっても対岸の火事ではない。あと2週間もすれば国内に上陸してくるのだ。「なかなか、やっかいですよ」と懸念を表明するのはジャーナリストの嶌信彦。
なにかあれば日中関係に響く可能性があるし、なくても、万事めでたしとはいかない。「欧米は人権問題にしつこい。自分が逮捕されても(抗議を)やるわけでしょう。なにもなければ、日本は人権問題への意識が薄いと見られるかもしれない」
ほどほどの抗議が適度に画面内に映るよう、TBSのカメラも工夫をせまられそうだ。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト