聖火吹き消すチベットの風 長野に吹くか

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   オリンピックの聖火が大変なことになっている。きのうリレーが行われたパリは、チベット人権問題で中国に抗議を続ける国境なき記者団の根拠地だけあって、十重二十重の警備に対して執拗な妨害が繰り返され、聖火の炎は4回も消えたという。

   「こういう聖火リレーになったのは歴史上初めてじゃないでしょうか」(小倉智昭)

   これから先、アメリカなどを通って、4月26日には長野にやってくる予定だ。長野市実行委員会の担当者は、「ボランティアと市職員、1200~1300人を確保している。不安がないようにしたい」と語る。同市では星野仙一や有森裕子ら80人が走るとのこと。最年長走者の山岸重治さん(76)は「直接的な妨害行為はしてほしくない。市の警備を信じて任務を完全に果たしたい」と話す。

   自らも長野五輪のときに聖火ランナーを務め、長野を2キロ弱、走ったという中江有里は、「あっという間に次に方に渡せました。沿道の声援がうれしかった」と言い、「武力で弾圧するというのは悲しいですね」と加えた。

   中国の対応に批判的な竹田圭吾は、「今年のオリンピックが政治化するのはしようがない。中国にとっては北京五輪と2年後の上海万博は本当の超大国への、いわば卒業式みたいなもので、チベット問題は身から出たサビだ。チベットでは民族浄化に等しいことが行われているから、暴力に訴えて抗議するのもやむを得ない。ダライ・ラマがチベットは中国の一部でかまわない、と言っているのに、中国は対話を拒んでいる」と厳しい見方をする。

   日銀人事、年金、道路財源、後期高齢者医療など問題山積で、支持率が下げ止まらない福田政権だが、「チベット」への取り組みには国際的な目を注がれることになる。崖っぷち内閣は、どういう態度をとるつもりだろうか。

文   アレマ
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