訃報の次は、という訳ではないのだろうが、今度は葬儀で故人をしのび悲しみに暮れてばかりはいられないという香典返し詐欺の話。
もらった香典袋をあけてみると、5円玉や100円玉が1枚しか入っていない、罰あたりな香典返し詐欺が金沢市で横行しているという。原元美紀リポーターが報じた。
金沢の場合、弔問のため葬儀場を訪れ、香典を渡すと、「即返し」と言ってその場で「お返し」する習慣がある。
葬儀関係者の話では、この「即返し」は3000円前後の商品券かビール券が多いようだ。香典袋の数、袋に連名で書かれた人数分を渡すという。
で、その詐欺の手口とは?香典袋のちょうど水引の裏側部分に、音でバレないように小銭をセロハンテープで止め、渡すのだという。
多少の演技も必要で、急いでいる風を装い、記帳もせずに香典袋を渡しお返しをもらう、この間3秒足らず、足早にバスで去ってくのだとか。3000円の商品券だと、5円玉1枚で5人連名なら!!!!
しかも、葬祭カウンセラーによると、京都ではお年寄りが徒党を組んで、マイクロバスをチャーターし毎夜、葬儀場を巡りお返しをもらう組織的な"ツアー"まで出没しているとか。
ただ、香典ドロボウと違い、小銭が入っているので被害届が出しにくいという問題もあるようだ。
弁護士の大澤孝征は「香典をやったふりして商品券をだまし取る詐欺の構成の可能性はある。組織的に何回もやれば犯意を否定できなくなる」という。
金沢市内の葬儀会社では受け付けに見張りを置いたりその場で香典袋をあけるようにしたりしているというが、室井佑月が「そういうことをしなければいけないお年寄りがいる世の中が困りものだ」と。