日本のメディアはいつも及び腰のエイプリルフールだが、海外では相変わらず盛ん。が、英BBCがやった「空飛ぶペンギン」の映像は、歴史に残るものになるかもしれない。
なにしろ、ニュースキャスターが「自然がお好きな方、南極から驚きの映像です。ドキュメンタリー制作チームが空飛ぶペンギンの群を発見。世界で初めて撮影に成功した」と堂々とやった。
何しろ映像が凄い。氷原を走るペンギンがぴょんぴょんと助走して、水平飛行に移る。そして氷山の周辺を群をなして飛行したり、その群を"飛べないペンギンたち"が、見送ったりする様まである。新聞もこれを「BBCが進化の瞬間をとらえた」と前ぶれする、という念の入れようだった。
これをニュースで伝えた加藤玲奈が珍しく、「ここまでやっていいものかどうか‥‥加藤さんいかがですか?」とスタジオへ呼びかけた。
「いいんじゃないですか」と加藤浩次。
葉山エレーヌは「完全に信じちゃって、すげーなと思っちゃった」
加藤も「見た瞬間、なにこれーと思いましたもん」
「わたしも実は、信じてしまいました」と玲奈。
テリー伊藤は「ニワトリでもできるね」と、なにやら期する風情。「さすがイギリスだね」とうらやましそうだ。テリーは絶対、来年何かやるな。
「これだけかけてんですよ」(加藤)というのは、CGのお値段がわかっているテレビ人。
「だまされ甲斐がありますよね」という玲奈に加藤が「なにかきのう、うそつきました?」「思いつきませんでした」「それもうそだったりして」(笑い)
エイプリルフールが受け入れられるというのも、国民性。もしこれをNHKがやったら、「こんなものに金をかけて(いくらになるのか、ともかく並みじゃできない)」と袋叩きにあうだろう。テリーがうらやましがる気持ちがわかる。