発足時、自ら「背水の陣内閣」と称していた福田首相だが、ついに水際に追い詰められた。ここに至ってようやく捨て身で打った手が、昨日(3月27日)の緊急記者会見で明らかにした、道路特定財源の来年度からの一般財源化などである。
通常の総理会見には官房長官などがつき従うが、今回は離れたところにSPがいるだけで、政府関係者の姿はなかった。党内への根回しも十分にはしなかったらしい。「孤独な決断」と見出しをつけた新聞もあった。
「賭けに出た」というのが三反園訓の見方。そして、このまま4月を迎えて暫定税率の期限が切れ、1か月ほど後に再可決して復活させたときに野党の問責決議案提出→可決によって総辞職に追い込まれる事態をなんとか避けたかったのでは、と推測する。
小木逸平キャスターが「決戦の時期は?」と尋ねたに対して三反園は、4月27日に行われる衆院山口補選の勝敗が命運を握る、と答えた。自民・民主一騎打ちのなかで民主に敗れれば、総辞職への階段を転げ落ちかねないとの分析である。
山口一臣「福田さんの言っているのは当たり前のこと。暫定税率を守る宣言のように聞こえた」
村田晃嗣「これで世論を味方につけられれば第二の小泉になるし、党内の支持が得られなければ第二の宮沢喜一になる」
それにしても、遅すぎの感は否めない。何故いままで行動を起こさなかったのだろう。
総理就任にあたって、「貧乏クジかもしれませんよ」と語っていたが、自分で引いてしまったような気がする。
文
アレマ| 似顔絵 池田マコト