シルヴィ・バルタンなんていったって、いまの若い人たちにはピンとこないだろうと思ったら、さにあらず。その歌は時代を超えて伝わっているのだそうだ。ご当人が、スタジオに現れたんだから、おじさんたちはもう、大喜びだ。
あの「あなたのとりこ」で17歳の鮮烈デビュー(1961年)。映画「アイドルを探せ」(64年)、レナウンのCMで「イエィイエィ」(66年)……一世を風靡したシルヴィ・バルタンも、長らく過去の人になっていたのが、2001年の映画「ウォーターボーイズ」の挿入歌に使われて見事復活。CMにも使われて、「あなたのとりこ」がはいったアルバムは100万枚を売り上げた。
だから「日本は幸せの国」とかで、今回の来日は、今月(3月)28、29、30日のオーチャード・ホールでのコンサートのため。東京では一人歩きもするんだそうで、来日したきのうも渋谷でショッピング。10歳になる養子の娘ダリナへのおみやげを買っていた。
バルタンもはや御年63歳。しかしそこはそれ、ただのおばさんにはなっていない。辺りをはらう貫禄充分。それにやっぱりかっこいい。
みのもんたは、「わたしのディスクジョッキー時代、毎日リクエスト。そしたら、彼女が事故にあったというニュースが入ったり」と昔話のあと、「今回はお一人で?」「夫ときました」と、トニー・スコッティさんを招き入れた。
東京音楽祭でアメリカの審査員を務めたとき、シルヴィはフランスの審査員だったのだそうだ。つまり日本で知り合ったと。
「なに審査しちゃったの」とみの。
「互いに審査し合ったの」(シルヴィ)
トニーさんはイタリア系アメリカ人。「アーティストとは結婚しないと決めていたが、彼女を見て考えが変わった」
「ばかばかしい」(みの)
むろんすべてがPRだが、そんなことはどうでもいい。
与良正男は「みのさんのディスクジョッキー聞いた世代。あの時代のメロディーラインですよね」
柴田秀一は、「『アイドルを探せ』のあとの曲ですね」
で、エンディングでみのがシルヴィにスニーカーをプレゼント。お礼にシルヴィから頬にチュッとされたみのは、もう幸せいっぱいだ。しばらくは夜の話題になるだろう。