おととい(3月23日)茨城・土浦市のJR荒川沖駅構内で起こった通り魔事件で、殺人容疑などで逮捕された金川真大容疑者(24)が、19日の男性殺害の前に、自分の妹や出身の小学校の児童を対象に考えていたことがわかった。
妹は不在だったため、また小学校では卒業式で人が多かったため断念し、その直後、たまたま出会った三浦芳一さん(72)を殺害していた。また、23日は「駅で7、8人殺すつもりだった」と供述しているという。
中学や高校の同級生によると、金川容疑者は「おとなしくて、休み時間は机に座っているタイプ」「ゲーム好きでキレやすく、3回ゲームに負けると機嫌が悪くなった」という。高校では弓道部に所属して全国大会にも出ているが、卒業後は定職につかず。アルバイトをしていた。
犯罪学者の藤本哲也・中大教授は「身勝手で内面的に幼児性が強い。『捕まえてごらん』という警察への挑戦とか、だれでもいいから殺す、というのは神戸の酒鬼薔薇の例があるが、実はあれと同じ世代なんです」「バーチャル(仮想現実)と現実の区別がつかず、うっ積したものが爆発すると、人を殺すことで達成感を得る」という。
みのもんたは、「弱いものを狙ってますよね」
藤本「妹も小学生も、また殺されたお年寄りもみな弱者です」
みの「防ぎようがないですね」
藤本「ないです」
元文部官僚の寺脇研は、「あの世代はバーチャルで、自然体験とか人間体験が欠けているというので、その後学校にそういうものを取り入れたが、彼らはその前の世代です」という。
そのあと話はやはり、捜査の問題に移る。駅に配置されていた警察官は全部で8人。犯行が始まった改札口には、内と外に1人ずついたが、うちの1人は2人目の被害者でもあった。その騒ぎが、どうして目の前にいる警察官の行動につながらなかったのか。だれも無線をもっていなかったから、伝えようがなかった、とされている。
すでに、防犯カメラに残っていた映像から、金川容疑者の改札口前の行動は割り出されている。それをもとに、模型を使ってみのが説明をするのだが、ポイントは、刺された警官だ。
「この警察官は軽傷だった。改札の内側にも1人いた。なんとかならなかったのか」とみの。
藤本「明らかに警察のミス。無線で連携するのが当然」
三屋裕子は「警察というのは組織で動くものだと思っていたんですけど。今回それが機能してなかったのは、ちょっとショックでしたね」
みのは「何かあったら交番、ということにならなくなっちゃう」
それよりも、刺された警官は叫ばなかったのか、自分で追いかけられなかったのか、これから襲われる人たちに「逃げろ」と警告できなかったのか、ピストルを天井に向けて発射できなかったのか……態勢よりなにより、警察官の本来が問われている。