茨城県荒川沖駅での、殺人で指名手配中の容疑者(24)による8人殺傷事件が、やはりトップで30分にわたってとり上げられた。前半が事件の経過と茨城県警の対応、後半は容疑者の素顔という構成。
ゲストで呼ばれた藤本哲也・中央大学教授が、「警察には次の犯罪を防ぐための対策がとられていなかった。ミスというべき」と口火を切ると、コメント陣の流れは決まった。
吉永みち子「ベストを尽くしたというだけではすまない。どこが甘かったのかを反省しなければいけない」
山口一臣「今回は大失態でした、と自ら謝らないと事は進んでいかない」
宮川俊二「もっと警戒するように注意喚起する必要があったのではないか」
容疑者の人物についても原元美紀リポーターが伝える。公務員で厳格な父と専業主婦の母に育てられた男は高校卒業後、定職に就かず、近くのコンビニなどでアルバイトするフリーター暮らしをしていたようだ。
「人とのつき合いがあまりなく暗い感じ。あいさつもせず、無愛想」(容疑者の知人)
ことし1月ごろにはバイトもやめ、引きこもり状態で格闘ゲームにのめり込んでいたという。
「ゲーム感覚の犯行」というのが番組の見方。
山口「昔の殺人は、お金とか、恨み、怨恨という動機がオーソドックスだった。最近は『人を殺してみたかった』という…」
藤本「警察に挑戦し、『人を殺してみたかった』という態度は、1997年のサカキバラ事件や2000年の17才問題が騒がれた世代と、たまたまかもしれないが、いっしょ。インターネットで有害情報を見ている人や、ゲームで遊んでいる人に動機不明の犯行を行うケースが多い」
吉永「一日中、ゲームをやっているしかない生活は自分にとっても辛くて、攻撃性だけが蓄積されてどうにも止まらなくなって、警察に挑戦的でもあるけれど、早く捕まえてほしい、という叫びのようにも聞こえる」
山口「だれかにリセットしてほしい、という感覚」
藤本「内向的人間は一度キレると自暴自棄になって大変な事件を起こす」
それにしても、なぜ防げなかったのか、という思いは募る。