二転三転してなお答えが出ない日銀総裁人事。きのう(3月18日)自民党が出した田波耕治・国際協力銀行総裁(元大蔵次官)を民主党がけったことで、きょうで任期が切れる福井日銀総裁の後任は空席が確実になった。
はじめ自民党が出した武藤敏郎・副総裁を民主党は拒否。次に福井総裁、武藤副総裁の続投案を出したが、「武藤昇格含みだ」と拒否されたために、田波・国際協力銀行総裁の名が出たもの。武藤副総裁の2代前の大蔵次官だ。
「じゃあ、だれならいいのか」と、「朝ズバッ」が菅直人・民主党代表代行にきいた。
みのもんたは、「何年も前から分かっていた事でしょうに」という。
菅氏は「空白を作らないようにしようとは思っていたのに、また賛成しようにも賛成できない人をわざわざ出してきた。福田さんが空白よりも財務省の省内秩序を、つまり事務次官ポストの方を優先させたのかと、わたしたちの方が心配してるんです」
「財務省の天下り先が日銀なんですね」(みの)
「自分たち(財務省)の危機感なんですよ。いま手放したら、二度と戻ってこないという。それに、総理までが引っぱられたのかなぁと」(菅氏)
「新聞は総じて民主党に批判的だったし、空白を作る先端にいたくはなかったでしょう」(与良正男)
「それもあったけど、19日に任期が切れることは分かっているんだから、もっと早く出してくれば論議のしようもあった。財政と金融は分離すべきだというのは年来の主張」(菅氏)
「素人から見ると、財政も金融も同じようなもんじゃねえかと」(みの)
「財政はお金を使う方、金融は通貨の番人。ときに対立し緊張関係があるのが正しい」(菅氏)
与良がフリップを出して、「結局だれだったらよかったのか」と聞いた。
「財界人という考えもあった。いまとなったら、白川さんでもできるのではないか」(菅氏)
「鳩山さんがいうように、事務次官ではなく財務官ならいいんですか」(与良)
「事務次官は、象徴であると同時に支配しているという印象になる」(菅氏)
みのはフリップに、民主党が副総裁に同意した白川方明・京大大学院教授と西村清彦・元東大教授(ともに東大出)を並べて、「ひとつ聞きたいんですけど、絶対に東大じゃなくちゃだめなんですか?」(笑い)
菅氏も「いやいや、東大出の男ばかり並ぶのはどうかとは言ってます。本当は壊したいですね」と笑った。
最後にみのが、「ガソリンの値下がりは確実?」
菅氏は「間違いない。で、そのときに混乱しない方策はあるんです」と、ウイスキーでの例をあげて説明した。そのための法案も準備していると。「自民は、混乱するといいたいもんだから、まだ対応してない」
じゃあ民主党が一回政権をとりますか」とみのが菅氏をにらむ。(笑い)
与良は「野党が言い始めている将来の一般財源化ではのめないということ?」
菅氏「今年から一般財源化するんならいいけどね」