中国チベット自治区のラサで起きた僧侶や市民による"中国圧政"への抗議行動は、隣の中国・四川省まで及び、北京五輪ボイコットにまで飛び火しかねない様相。
今朝の『とくダネ!』は、大国・中国に気兼ねして及び腰の各国政府に比べて、厳しい批判が目立つ著名人たちのコメントを紹介した。
それによると、長年チベットを支援してきた英国のチャールズ皇太子がいち早く北京五輪開会式への欠席を表明した。
現在、予備選挙運動中のオバマ氏も「中国は宗教の自由を侵害している。我々は中国を敵視したくはないが、今は彼らは敵だ」と、言い切った。
さらにアメリカの著名な俳優、リチャード・ギア氏も「誤って対応すれば、世界的規模での北京五輪ボイコットを」と呼びかけた。
小倉は「チベットはエベレストの麓くらいしか知らない人が多いと思いますが、国際的に支援するということでは、チベットはどうですか?」。
これに上村幸治・元毎日新聞中国総局長が「文化人は激しい批判をしていますが、政府レベルでは中国とはうまく付き合わねばいけないという姿勢でしょう」。
「ドイツのメルケル首相やアメリカのブッシュ大統領はダライ・ラマ14世と会見していますが、フランスなどは中国寄りだし、EU内部では割れている」。
小倉がさらに「五輪に及ぼす影響はありますか?」。
上村は「ボイコットを求める声は大きくなると思う。しかし、ダライ・ラマ14世も『五輪があるのでちゃんと対応しなさい』と言っているように、ボイコットありきではなく、早く解決しょうという流れになってくると思う」。
毎度そうだが、今回も中国の報道統制が目立つ。報じているのは主に、国営の中国中央テレビの国際チャンネルと新華社の英語版で、それもテレビ映像には僧侶や市民が商店を襲う姿ばかり。
四川省のデモでは8人が射殺されたと伝えられているが、治安部隊の姿は映像には一切出てこない。
最後に小倉が「日本は今後どう対応したらいいのでしょう?」ときつい質問。
上村は「外務省は早い段階で声明を出し、現地の邦人の情報収集も早かった。ただ、チャールズ英皇太子が五輪開会式欠席となれば、日本の皇太子が招待された場合どうするのか、重要な判断を迫られるでしょう」。