「豪邸じゃないですか」と写真を見てみのもんたがいった。「こんな家に住むのになんで?」という疑問が先に立つ。2歳の男の子が、この豪邸にひとりで放置されて死んだ。問題は家にあったのか、人間にあったのか。
埼玉・三郷の住宅で3月14日、2歳の男の子が死んでいるのがみつかった。警察は、29歳の母親を保護責任者遺棄の疑いで逮捕した。この家は、母親の祖父の家で、長男(6)と死んだ二男と双子の長女(2)と一緒に間借りしていたが、母親は今月初め、子どもを残して転居していた。
近所の人たちは、昨2007年からしばしば夜中に「ママー」と泣く子どもの声を聞いており、通報を受けた警察も住民に「情報を募るビラ」を配るなどしていたが、そこから先がどうだったのかには触れず終い。
テレビはそれよりも、この母親が夜毎飲み歩いて泥酔していたという証言をいくつか流した。「長男が下の子にミルクをやっている」なんて話も出たそうだ。が、子ども達の父親の話も「単身赴任で不在」とだけ。
で、問題の豪邸だが、祖父の家に、といいながら、祖父がどこにいるのかすら分からない。残る2人の子どもがどうなっていたのか、など細部は全く伝えない。困ったレポート。
そこで、新聞を見てみた。豪邸の3階には8部屋があって、それぞれ鉄製の扉で仕切られていた。母親の祖母は「引っ越したあとも、子ども達が住んでいるとは知らなかった」といっているとあった。近所の人が、子どもの泣き声を夜中に聞いているというのに、防音が完全だったのだろうか。
警察のその後の調べで、13日に様子を見にいったところ、長女は衰弱していたので入院させ、長男を引き取って、二男を残した。14日になって、様子を見てくれるように頼まれた別に住んでいる両親が、男の子が遺体になっているのを見つけた、と。(これ全部新聞の情報だ)
この母親は「わたしだけの責任じゃない」といってるそうだ。
大林素子は「最後の言葉がショック」。
末吉竹二郎は「アメリカでは、10歳未満の子を置いて両親が外出すると犯罪なんですよね」。
みのは「もう少し公的な力で救えなかったのか」。
杉尾秀哉も「いまは強制力がありますからね」。
と口々にいったが、すべては後の祭り。それよりも、この家の人間模様だろう。豪邸かも知れないが、家族関係は壊れていた。母親の言葉は何を語るのだろう。