過激な発言が議事録から削除されるなど、再建路線に風圧が強まる橋下徹・大阪府知事。きのう(3月13日)の若手職員への朝礼では、女性職員からきびしい反論を食らった。
この日の朝礼は、「現場に知事の声が聞こえない」との若手職員の声に応えたものだった。が、例によって元気いっぱい、5兆2487億円の負債解消の目標達成のためには、として「無駄なものは省いて下さい。9時からスタートで、朝礼がそれ以前なら残業代だ、というのなら、始業から終業まで、タバコ休憩も私語も一切なしにしてくれといいます」とやった。
すると、立ち上がった女性が「どれだけサービス残業やってると思ってるんですか。あなたのやってることは職員の結束を分断し、職員と府民を分断しているだけじゃないですか」と発言した。「いまだって職場に問題はありますよ。でもそれを解決できるのは現場の職員だけです」と。
知事は「そういう議論を是非起こしてください。知事であるボクに言ってきてください」と、巧みに切り返したが、どうやら予期せぬ反応だったらしい。
朝礼後橋下知事は「彼女は立派だと思いますよ。もっと意見交換したかったが時間がなくて」と言いながらも、「つけなくてもいい残業はある。幹部に見直しを指示してます」。
職員は「熱意をひしひしと感じました」というものから「府民のために仕事をしている。最初からやってないみたいにいわれても…」というものまで、受け止め方には差があったようだ。とくに、知事のテレビでの発言の多くが、府職員のイメージを悪くしていることは確か。その不満が声になったもののようだ。
発言した女性は30歳の中堅。「現場が声をあげて職場を変えていきたい」という。5兆円の負債を作ったのは、古い世代なんだものね。
浅野史郎は、「初めての朝礼なんだから、元気づけるようなことを言えばよかった。くさしちゃった。ダメなんだダメなんだ、といわれたら仕事できないでしょ、と彼女がいうのは正論ですよ」
みのもんたは「コミュニケーションがいい方向に向いて、議会もいい政治ができるようになれば最高ですよ」と、珍しく模範的なコメント。